高校生が夜に帰宅する際、法的な規制は存在するんでしょうか?
どの時間から気をつけた方がいいんでしょう?
こんな方に読んでほしいです:
- 最近、夜遅くまで遊んでしまう高校生
- 周りで警察に注意された話を聞いたことがある方
- 子どもが夜遅くまで帰ってこないと心配している保護者の方々
高校生の夜の帰宅時間、法律で決まってる?
実のところ、国の法律によって高校生がいつ家に帰らなくてはならないという具体的な時間は定められていません。
けれども、地方自治体が定める「青少年の健全な育成に関する条例」などを通じて、夜間の外出に一定の制限が設けられている場合があります。
多くの自治体では、夜22時から翌5時までの間、外出を控えるよう指導しています。
青少年育成条例とは何?
青少年が健全に成長するための環境を整えるために、各地で設けられたルールのことです。都道府県によってルールの内容は異なりますが、18歳未満の未婚者が主な対象です。
この条例で定められている主なルールには、以下のようなものがあります:
- 夜遅くの外出制限(地域によって時間帯が異なる)
- 深夜のカラオケボックスなどへの入場制限
- 青少年への有害な物品の販売禁止
- 不適切な行為全般の禁止
- 青少年への不適切な商品の販売や取引の禁止
- 青少年を誘うような勧誘行為の禁止
これらのルールは、住んでいる地域によって異なります。
高校生が安心して帰れる時間とは?どう気をつける?
夜間の外出に制限がある場合でも、夜22時までには家に帰ることを心がけるといいでしょう。
また、条例によっては保護者が同伴していても夜の外出を控えるよう指示していることがあります。
地域ごとにルールが違うので、自分が住む地域の条例をしっかりと確認し、ルールに従うようにしましょう。
日本の地域別、高校生の深夜外出時間制限
日本全国で設けられている、高校生に適用される深夜外出の時間制限について、各地域ごとの概要をご紹介します。
北海道・東北地方の時間制限
- 北海道: 23時~翌4時
- 青森県、秋田県: 23時~日の出時刻まで
- 岩手県、宮城県、山形県: 23時~翌4時
- 福島県: 22時~翌5時
関東地方の時間制限
- 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県: 23時~翌4時
- 栃木県: 23時~翌5時
- 群馬県: 22時~翌4時
中部地方の時間制限
- 新潟県、山梨県、静岡県、長野県、富山県、石川県、福井県: 23時~翌4時
- 岐阜県: 22時~翌4時
- 愛知県: 23時~翌6時
関西地方の時間制限
- 大阪府: 16歳未満は20時~翌4時、16歳以上18歳未満は23時~翌4時
- 京都府、奈良県: 23時~翌4時
- 兵庫県、滋賀県: 23時~翌5時
- 三重県、和歌山県: 22時~翌5時
中国・四国地方の時間制限
- 広島県: 23時~翌6時
- 岡山県、山口県、島根県: 23時~翌5時
- 鳥取県: 23時~日の出時刻まで
- 徳島県、香川県、愛媛県: 23時~翌4時
- 高知県: 22時~翌4時
九州・沖縄地方の時間制限
- 福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、宮崎県、鹿児島県: 23時~翌4時
- 熊本県: 23時~翌5時
- 沖縄県: 22時~翌4時
補導についての注意点
地域によって設定されている深夜外出の制限時間内に外出していると、警察に補導される可能性があります。特に夜11時から翌4時までが多いですが、地域によっては10時からという所もあります。また、学校日中に遊んでいる場合や制服を着用している場合も、補導されることがあるので注意が必要です。補導は、青少年を非行から守る目的で行われます。自分の地域のルールを確認し、適切に行動しましょう。
高校生の普段の帰宅時間と、部活や塾が関係しているケース
ほとんどの高校生が、夕方の6時から8時に帰宅するのが一般的です。通常、部活動は6時か7時に終わり、塾の授業が終わると9時を超えてからの帰宅になることが多いです。
出典:Benesse教育研究所「教育と子どもに関する調査データ集」
部活動や塾通いで帰りが遅くなる場合でも、一定の理由があれば青少年保護育成条例の規制から例外と認められることがあります。それでも、条例が定める深夜の時間帯に帰るときは、親が迎えに行くなどして安全に帰宅することが推奨されます。
夜遅くになるほど外での危険も増えますから、なるべく早く家に戻るよう心がけましょう。
法律は高校生の帰宅時間をどう定めている?まとめ
- 国の法律で特定の帰宅時間が定められているわけではない
- 地域ごとに設けられた青少年保護育成条例が18歳未満の夜間外出を規制
- 一般的には23時から翌4時までが外出制限の時間帯
- この時間に外出していたら、警察に補導されることも
青少年の保護と育成を目的としたこれらの規制や補導活動は、様々な危険から若者を守るために存在します。夜はリスクが高まるため、安全のためにも早めに帰宅することが大切です。